江國さんの文章と作品がとても好きです。高校生のころにいつも読んでいたこともあって、今でも読むとあのときの空気感をくっきり思い出します。
1番好きな小説は「薔薇の木枇杷の木檸檬の木」です。
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そして1番好きな好きなエッセイは、「いくつもの週末」です。
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私と夫の生活は、表面はともかく、日々愛憎うずまいている。
という江國さんの結婚生活がかかれたエッセイ。
夫婦の話ってとてもおもしろくて興味深いなと、友達と話していても思います。どの夫婦にも、夫婦なりの暗黙の了解や、合意形成の仕方や、定番のあそびかたや、はたから聞けばどれも違って、たとえけんかの仕方であってもどこかすてきに聞こえる。いろんな話を聞くにつれ、夫婦のことは夫婦にしかわからない、ということに私がようやく気づいたのは自分の結婚から3年以上は経ったころだったような。
江國さんの小説、私の持っていたイメージは作品全体のトーンとして落ち着いていてどこか物憂げで、色でいうなら暗めのパステルカラーでシックな女性、というものでした。ですがこの本は、ご本人も「結婚は生活が色つきになること」と書かれていることもあるのか、より動的な印象でした。
思わずクスッとなるところも多く(ごはんの話がだいすきです)、間違いなく江國香織さんだとわかりつつも新たな面を知ったような、不思議な感じがしました。
走ることについて語るときに僕の語ること
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楽園のしっぽ
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とならんで、私のすきなエッセイ3冊のうちの一冊です。
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